総合病院や一般病院には救急外来と呼ばれる病棟が存在しています。救急外来は、24時間患者さんを受け入れする病棟で、平日の一般病棟がやっている時に診察を受けられない方や、緊急を要する患者さんを受診します。
救急外来を受診する患者さんは、幼児から高齢者といった幅広い年齢層です。救急外来に来る患者さんは様々な疾患や症状があり、救急搬送されてくる患者さんは重症度の高い患者さんが多いという特徴があります。心筋梗塞や脳梗塞といった重症度・緊急性が共にかなり高い患者さんや、交通事故によって既に心肺停止状態で来られる患者さんもいるので、非常に緊迫した空気があります。
また、夜間に何かあった際に、診療開始時間まで待てないといった方が訪れるので、急な発熱、嘔吐や下痢といった症状で受診される患者さんも多くいます。子供は突然体調を崩すことも多いため、両親が慌てて救急外来に来院することもあります。特に冬場はインフルエンザや感染性胃腸炎などの流行病で救急外来を訪れる患者さんが多いです。
救急外来を訪れる患者さんにはどのような患者さんがいるかをご存知でしょうか。病院は基本的に平日でも夜遅くまでやっているわけではありません。そういった時間に訪れることができない患者さん達が多くいらっしゃいます。会社員の方だと、具合が悪くなったとしても、次の日仕事を休めないといった場合がほとんどですので、受診できる時間は夜だけということになります。なので、次の日に会社を休むほどでもないが、体調を崩しているという方がよく来ます。また夕方は、子供の体調が変化しやすい時間帯ということもあり、子供の異変に気づく頃には夜しか受診できないという場合もあります。このように救急外来には家族で受診される人も多くいます。
高齢の方だったり、一人暮らしをしていると、少し具合が悪くなっても強い不安に襲われる人や心配になる人がいます。こういった人たちは他の患者さんと比べると重症度が重い人は一握りです。しかし、本人にとっては緊急事態であり、不安もあるので受け入れることになります。
こういった患者さんたちの中でも特に精神疾患の患者さんは難しいです。精神疾患の患者さんは特に、夜間に精神状態が不安定になりやすいため受診される方が多いのです。電話で対応を求められることもあるので、他の作業と並行して作業することが難しく、効率が落ちてしまったりすることもあります。