日本で行われている救急医療体制は現在、一次救急、二次救急、三次救急といった3段階のレベルに緊急性と重症度で分けて対応を変えています。交通事故でまさに生死をさまようこととなっている患者さんと、少し具合が悪い患者さんの優先度は誰が見ても明らかですが、これらを3段階に分けることで緊急性の高い患者さんを少しでも早く対応できるようにという体制が取られています。そしてこういった体制をさらに上手に機能するようにER型救急といったものも導入されています。
日本の救急医療体制の仕組みは、患者さんを重症度と緊急性の高低の観点から3段階に分けて対応を行っています。一次救急では緊急性、重症度が共に低く、診察をすることで済むような状態で、夜間診療などの病院で機能しています。二次救急では入院・手術が必要となる患者さんに機能します。そして三次救急では、交通事故やまさに生死をさまよう状態の疾患によって運ばれてくる、緊急性と重症度が共に高い患者さんを対応しています。
現在の日本の救急医療体制は、専門的な知識のない患者さん自身がどこで診療をしてもらうかを決めています。よって緊急性がとても高いのに、気づかずに一次救急の病院に行ってしまうタイムロスで三次救急を受けることが遅れてしまったりなどの問題があります。逆に緊急性が高い患者さんを相手しなければならないのに、あまり重症度の高くない患者さんが受診することで対応が遅れてしまったりといったギャップが問題になっています。これらを解決する方法としてER型救急が今注目を集めています。
救急外来は多くの患者さんが訪れます。中でも精神疾患を抱えた患者さんなどは電話によって診察を求めてきたりなど、夜間に気分が落ち込みやすい性質があるので救急外来で扱うことが多い患者さんの一人です。また、サラリーマンなどの平日の昼に時間を取ることが難しい人なども訪れます。そして、冬場はインフルエンザ・急性胃腸炎といった感染症の症状を訴えてくる人たちも多いです。一般病棟とは少し異なるタイプの患者さんが多いとも言えます。